雑感ノート(1)マスコミ情報について

ウォークマンが有名になるにつれ、国内のみならず世界中で、雑誌への掲載や書籍の発行などが多くなりました。
最も多かったのは、やはり一号機(TPS-L2)が誕生するまでの話だと思いますが、そのあとの機種の話についても数多く掲載されました。因みに、ジャンルとしては取材記事が多かったと思います。そして記事の中には、現実を知っている者からすると「ちょっと違うかな」と思えるような部分もたまに見られました。

その理由は、取材を受ける担当者の勘違いもあったと思いますが、多くの場合、インタビュアーの「脚色」よるものではないかと思いました。なぜなら通常インタビュアーは、取材の前にある程度の下調べをしており、更にどのようなストーリーにするかもあらかじめ決めています。理由は、読者が期待しているストーリー、つまり読んでもらえるストーリーにしたいからです。そして、取材の結果が予想通りの内容であれば良いのですが、そうでなかった場合、どうしても事前に考えたストーリーに、意識的あるいは無意識的に誘導したくなるからだと思います(これはウォークマンに限ったことでなく、すべての取材記事について言えることだと思います)。

因みに、同じ取材でも雑誌社により、そのまとめ方はかなり異なりました。まじめな内容のものもあれば、面白おかしく紹介するものなど様々です。中には、実際には存在していないプロジェクトチームを創ってしまったり、担当者を窓際族にしてしまったものなどもありましたが、これらの記事はコミカルにまとめられており、ジョークであるとことがすぐに分かりましたので、面白可笑しく読ませていただきました。

しかし年月が経過し、話が過去になるにつれて、脚色もエスカレートしてきました。そして中には、事実とは全く異なるストーリーと思われるような内容のものまで登場するようになりました。
そして、こうした脚色は、一般の読者が気づくことはないだろうと思いました。

それ以来、私は「実話物」のストーリーを鵜のみにすることはなくなりました。

現在はネットであらゆる情報が簡単に入手できる時代になりました。同時にフエイクも相当増えていると聞いています。ですので、事実とフエイクを見極めることがより重要になっていると思いますが、同時にそれは難しいことだと思いました。
幸い、ネットには同じ内容の情報が多数存在しています。ですので私は、一つの情報だけを鵜呑みにせず、類似の複数の情報を見て、判断するようにしています。

(談:S様)

 

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